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「パヴァロッティ・マイ・ワールド」の恩恵

 若い頃からクラシック音楽が好きだった私がルチアーノ・パヴァロッティの歌声にすっかり心奪われてしまったのは、今から20年ほど前のことでした。

石戸谷結子著 「オペラ歌手はなぜモテるのか?」(文芸春秋1996年) を読んでいるうちに、ルチアーノ・パヴァロッティの人間味あふれる人柄にすっかりのめり込んでしまったのです。
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 「パソコンは老いを知らない」 2007年に始めた
週1回更新のブログ投稿で、当時5ヶ月に亘ってパヴァロッティについて熱く語ってしまったことは、素人目のくせに何たる出過ぎた態度! と正直私自身驚いております。


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 これも夢中で読破した自叙伝 「パヴァロッティ・マイ・ワールド」 (小学館)の恩恵によるものが大きく、ここに改めて本書のご紹介をさせて戴きたいと思います。

 アメリカのジャーナリスト、ウィリアム・ライトがパヴァロッティに直接語ってもらった様々なエピソードを、カニリカが訳し、白埼容子監修により1996年6月20日小学館から初版第1刷発行されました。

 ウィリアム・ライトは、時には世界を駆け回るパヴァロッティを追い、またある一時期パヴァロッティと生活や行動を共にしながら、身辺の出来事をパヴァロッティ自身の言葉で書き記しております。

 華やかなオペラ舞台の波瀾万丈の裏話、大らかな性格の根底には、神経質すぎるほどの健康管理、庶民的な温かい家庭でたっぷり過ぎるほどの愛情に包まれ、女性に囲まれ、ハーレムのような人生を、太陽の国イタリア人らしく語っております。 

 末娘ジュリアーナさんの病気に対する父親としての細やかな気遣いや、一期一会の貧しい少年への温かなエピソードは、映画のひとコマのように思い浮かばせてくれるのです。

 すべてのエピソードから、人間らしい温もり漂うパヴァロッティの死が今更ながら惜しまれ、偲ばれ、この著書はファンにとっては絶対に見逃せません。
 
 500ページにも亘り18章にも及ぶ様々な視点からなるエピソードは、歌手を目指す人にもさることながら、パヴァロッティを知らない人にも興味深い話題が満載です。 

 この本の最後に掲載されている見過ごす事ができない、監修白埼容子氏の解説に、1995年10月アメリカでの初出版でベストセラーとなり、その後の半年間の短い間にも、パヴァロッティの身辺に起きた個人的なゴシップなど興味がそそりますが、
私の心情としましては、敬愛するパヴァロッティを語るのはここまでとして、晩年の離婚・再婚等など「悩めるパヴァロッティ」のことは黙認したいと思います。

と、11年前に書いたブログの一節を改めて読み返したのでございます。

 パヴァロッティの歌に惚れ込み、人間性を愛し20年が経ち、八十路半ばにして、心ときめかせながらブログでパヴァロッティを語る幸せな余生であることを噛み締めながら 心のビタミン剤としてパヴァロッティの美声に浸りながら、あるがままに過ごしております。

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