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俳句を楽しむ会

 十数年続いた私たち八十路の俳句同好会も、寄る年波には勝てず、十数人の会員も年ごとに減少し 一昨年にはとうとう四人がかろうじて とどまると云う自体になってしまいました。

 ご指導戴いた選者の先生も米寿をすぎて、ご利用いただいていた乗り換えの路線バスも 時節柄次第に減少し 昨年三月で「俳句同好会」は解散となりました。

 人生百年の時代、健康で長生きをモットーに試行錯誤しておりますが、残された句友「どんぐりの背比べ」四人は、俳句づくりに余生を過ごす折角の楽しみを失ってしまうことを憂慮し、相談し合い 師匠、選者を持たない 自撰、互選の「俳句を楽しむ会」を発足させたのは昨年の四月のことでした。

 俳句は季語を入れて五・七・五音の短い独立した抒情詩ですが 俳句独特の「切れ」やリズムは大事な要素です。
 お互い俳句で競い合う事では無く、季語を重視して自由闊達な俳句を作り 披露し合っておしゃべりを交えながらの会にしましょうと、平成二十九度四月に満場一致の発足となりました。

 四人ともいずれ劣らぬ年金生活者。
会場は地元の生涯学習センターの最小の会議室を利用させて頂き、指導者・選者も居ませんから謝礼もなく、部屋代とコピー代のみ超格安・安定会費で、自撰・互選・推敲を旨として 出来るだけ原句を尊重して一句に仕上げる事がモットーです。
 楽しむ俳句会がお互いの余生の大切な心の友となってきました。

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 毎月一回、各自俳句五句を用意し、原稿用紙に書き連ね、人数分コピーします。
 折角詠んだ俳句が、選者に拠って 全く違った情景や感情に添削されて 「あれ? 私の句では無い!」 という事もあります。
如何に正調俳句らしく 何処へ出しても恥ずかしくないように添削されて、自分の俳句では無くなっていることをよく聞きます。


 そこで私たちは 各自一句ずつ詠み上げながら どんな情景を どんな心情を詠んだかを簡単に説明します。
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四人だからこそ 実にまとまって良いのです。 
この時間が結構楽しく、四人寄れば◯◯の知恵?とやら、、、
話題も時々脱線しながらも 齢八十にして新しい事柄も智慧も真実も授かるのです。 
 例えば、、、

  新茶季の才取りも絶え問屋街

 静岡はお茶の産地ですから 以前は五月の新茶季ともなれば静岡市葵区茶町通りの問屋街は、周辺に新茶の香りが漂って、朝早くから「才取り(さいとり)」と言われるお茶の売買の掛け声で賑わったそうですが、近頃では 全てが機械化され、流通機構の為でしょうか? お茶の香りも そんな声も聞かれなくなってしまった 句友Tさん作です。
恥ずかしながら 「才取り」という語彙を初めて知ったのです。

   飢餓救うアントワネットやジャガの花

 フランスの飢餓を ジャガイモで救ったマリー・アントワネットは ジャガイモの花をこよなく愛して、ブローチや帽子飾りにジャガイモの花を装飾にした逸話を詠んだのは 句友Sさんの句です。
こんなお洒落な逸話を初めて知った私も この俳句会からでした。

  海の日の引く波海底えぐりけり

 八十路にして これほど力強い俳句に出会った句友Mさん作。


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 積み重ねとは尊く そして嬉しいものです。
平成二十九年度一年間の集大成「俳句作品集」が出来上がりました。 
それぞれ個性的な佳句揃いです。

 三月俳句より抜粋

 春愁や薬頼みの老い夫婦      

 ついばみつ瓢湖の白鳥田に遊ぶ  

 若棋士の「飛翔」と高らか春動く   

 天満宮の牛の目赤し杉の花     


 四月から四人の「俳句を楽しむ会」平成三十年度が始まります。

 

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日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

ぽちさん、こんにちは~
いいご趣味がおありなんですね。
さすがぽちさんと思いました。
17文字に想いをこめるなんて私にはとてもできません。
いつまでも溌剌としていらっしゃる訳がわかりました。
私は以前短歌に興味を持ったことがありますが、今は全然ダメです。
いいお仲間とずっと楽しんでくださいね。

投稿: ひろ | 2018年4月15日 (日) 14時26分

ぽちさん
さすが、ぽちさん、素晴らしいご趣味をお持ちですね。
私も、ひろさんと一緒で短歌に興味を持ったことがありました。
字数も多いので、想いを入れやすい面がありますが、
俳句は17文字の中に自分の感情を凝縮して
表さなければならない難しさがありますね。
短歌よりいっそうの簡潔さ、しかもその中に宇宙を広げて
行かなければならない。だからこそ惹かれるのでしょうね。

「春愁や薬頼みの老い夫婦」
ステキな句友さんの作品ですね。
最近の、主人と私の情景に似ているなぁと思い
笑ってしまいましたよ。    

投稿: みず | 2018年4月15日 (日) 19時59分

♪ ひろさん
 五木寛之さんの講演や、著書「孤独のすすめ」でも推奨されている川柳や俳句は、難しいと云われますが、誰にも邪魔されない自分の世界に没頭できる、正に孤独解消のひとつの手段だと思います。
 川柳のことはよくわかりませんが、面白おかしく、揶揄・風刺などで余生を楽しむ事も良いですね。
 
 日記代わりに 一日一句も良いかもしれませんね。

投稿: ひろさんへ ぽちより | 2018年4月16日 (月) 09時59分

♪ みずさん
 私には短歌のほうが難しくて中々詠めません。

日本には それぞれ美しい四季がありますから、句作には「歳時記」が大きな役割です。
「歳時記」に親しむのも孤独解消になると思います。

 もし、無人島に本一冊だけ持っていくとしたら?
欧米の方は、「聖書」 日本人は「歳時記」と答えると
何かの記事で読んだことがあります。

投稿: みずさんへ ぽちより | 2018年4月16日 (月) 10時07分

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