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秋の丸子路

  秋は丸子路が楽しい!
歳のせいか、遠出の散策は無理でも、秋日和に恵まれさえすれば、巣籠もりの多い私も 丸子路のゆったり散策で心身共に癒されております。
「しずてつバス」乗り放題の「大御所パス」で自由奔放に出かけられるのも、独り身の気安さでしょうか。

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 JR静岡駅北口から しずてつジャストラインバス 中部国道線「藤枝駅行き」で約30分ほどの「吐月峰駿匠宿入り口」で下車
東海道五十三次 日本橋から20番目の宿場でもあった丸子路の歴史は古く、その規模は小さいながら鎌倉時代から東海道の宿駅で、交通も盛んだったようです。
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てくてく10分ほど歩けば、目指す吐月峰「柴屋寺」に到着。

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 今川氏に仕えた連歌師 柴屋軒宗長が、1504年55歳で草の庵を結び余生を送った処です。 宗長は、京都の銀閣寺を模し、自然を巧みに取り入れた借景で庭園を築き 四季の諷詠を楽しんだと言われます。
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 庭園では、今でも毎年仲秋の名月を愛でるお茶会が開かれ多くの人が訪れ 私も幾度か楽しみました。

下は 以前柴屋寺観月の茶会の折に撮った「♪、、、祇園精舎の鐘の音、、、」平家物語一節の10分ほどの動画です。 

 

 数年前 柴屋寺での仲秋観月の宵 虫すだく庭園のともし火に秋の風情や、琵琶の語りに耳を傾けた時の動画でした。
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 柴屋寺の山門には「福茶釜の寺」 
   あれッ? ぶんぶく茶釜?
 昔話によく聞いた「
福茶釜」は群馬県館林市の茂林寺の茶釜。
汲んでも汲んでも湯が付きないので不思議に思ったら狸の化身だったと言うお話です。
ここ柴屋寺の「
福茶釜」は、足利義政公が茶を点てる時に使った言われるれる静岡市伝説ですが門外不出です。
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 門前には 
「とどまれば澄む水なれどとどまらず 鼎」
            原石鼎の句碑でしょうか?
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 小枝にかかる木札には、芭蕉の句 
 「名月や北国日和定め無き」
が微かに読み取れます。
裏面の句はほとんど読み取れませんでした。
(「月ひとつ残して吐月は夜となり」  
 でしょうか? 私なりに判読してみました)
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   たなびくや千里もここの春霞    氏親


   梅匂ふかげしたいつつ柴屋寺   宗長

1509年 今川氏親が関東に出陣の折 三嶋神社に願をかけ、凱旋の後 宗長が千句詠んだ「三嶋千句」の碑にも歴史を偲ぶものがあります。

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 お腹も空きました。風情ある柴屋寺から 東海道中膝栗毛の弥次さん喜多さんも立ち寄っとたと云う とろろ汁の元祖「丁子屋」へ急ぎましょう。

    梅若菜まりこの宿のとろろ汁  芭蕉

 芭蕉の門弟 大津の俳人 乙州」(おとくに)が江戸に立つ時 餞別として詠んだ芭蕉も ここでとろろ汁を賞味されたのですね。
  
大広間にはウィークデイにも関わらず賑わっております。
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 東海道五拾三次浮世絵を愛でながら、素朴な名物「麦とろ」の定食を楽しみました。
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 「けんかする夫婦は口をとがらせてとんびとろろにすべりとそすれ」と詠んだ 東海道中膝栗毛の著者 十返舎一九さんの像にも会えました。  話題は ちょっと脇道にそれて、、、

下図は、静岡市の「おまち」中心街両替町一丁目です。
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 十返舎一九さん(1765~1831)は、我が静岡市は現在の葵区両替町1丁目で生まれ 国内で初めて文筆業で生計を立てた職業作家です。
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 余談ですが 両替町は昔「駿府の銀座」として栄えました。
 1612年に江戸に移され、東京銀座の発祥地でもあるのです。
さすが!家康公が愛した町静岡であります。


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 、、、話題は丁子屋に戻って 、、、天井裏の歴史的遺産を垣間見たり 往時を追懐のひと時でした。

とろろ汁を堪能したあとは、「日本紅茶」の礎をご案内したいと思います。
丸子路を散策していると あちこちに「丸子紅茶」の看板文字を見かけます。
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丁子屋から更に西に歩を伸ばし 丸子赤目ヶ谷の長源寺 直ぐ側に「起樹天満宮」を訪れました。 
境内に見つけた石碑に「丸子紅茶」の訳がわかりました。
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 多田元吉は日本近代茶業の先駆者で、中国・インドの茶産地を命がけで調査し 先進事業を日本にもたらしました。
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 石碑の背後には 日本紅茶の原木が見られます。

実は初めて訪れた天満宮さまですが、よく見かけた看板「丸子紅茶」の訳がここでわかりました。

 鎌倉時代から栄えた丸子路はまだまだ見所山積です。
 今回訪れた小半日丸子路ゆったり散策の画像をムービープロジェクトしてみました。
  
ごゆっくりお楽しみください。

 丸子路は 秋が美味しい!

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コメント

ぽちさん、こんにちは~
秋の丸子路の散策、素晴らしいですね。
近くに居ながらなかなか行けない私です。
吐月峰「柴屋寺」には若かりし時にお茶会で行ったことがありました。
秋の名月の時もすばらしいようですね。
そして、とろろ汁と紅茶は有名ですね。
なんていい所なんでしょうか。
地元のことをもっと知らなければいけないとつくづく思いました。
とろろ汁は美味しかったですか?

投稿: ひろ | 2015年11月22日 (日) 11時53分

♪ ひろさん
 柴屋寺の名月鑑賞のお茶会、あの年の
琵琶は格別でした。
その後、庭園に降りて、あの有名な
月見石に陣取って ま向こうの天柱山に
登る名月も中々の風情でした。
 平和が有りがたく心に染みました。

 丁子屋の素朴なとろろ汁も中々乙ですよ。
願わくば もう少しお安ければ (*´σー`) 週一は
戴きたいものです。 
丸子路は秋が一番好きです。

投稿: ひろさんへぽちより | 2015年11月22日 (日) 16時17分

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