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中勘助の復元された「杓子庵」

 静岡市は葵区に住みながら もう随分前から気に掛かっていた「銀の匙」の作者 中勘助の「杓子庵」の見学に行って参りました。
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 しずてつジャストラインバス 新静岡センターから藁科線で約20分「見性寺前」(けんしょうじ)で下車  エンドウ豆の花咲く畑を眺めながら 山側に歩いて2分で「中勘助文学記念館」に到着です。

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 「中勘助文学記念館」は 平成7年 中勘助生誕110年(没後30年)の6月に開館した 勘助さんの文学作品に触れることができる記念館で、当時は離れの「杓子庵」から 藁科川を眺め 自然の風物に癒されながら 静かに文筆生活をおくられた往時を追懐する事ができる癒しの場所でもあります。

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 中勘助(1885~1965)が戦中戦後3年半 静岡市安部郡服織村新間に転地療養のために過ごされた「杓子庵」は、現在の静岡市葵区新間に1995年に復元されて以来 平成25年(2013年)12月に はじめての茅葺屋根の葺き替え工事が完成したのです。

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 茅葺き屋根の葺き替えと云っても近頃では この周辺には材料となる茅(かや)も まかなうだけの量は無く、広大な富士山麓から調達されたそうです。

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 手入れの行き届いた前庭の 目も覚めるほどに美しい「春もみじ」に迎えられて、文学記念館と、杓子庵を見学いたしました。 

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「良くおいで下さいました さぁどうぞごゆっくりとご覧下さい」と、当時からお近くにお住まいの方だけに、 にこやかに 穏やかな口調で丁寧なご案内をいただきました。

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 終戦を迎えるまでの3年半をここで過ごされた勘助さんの作品の中には、ここ服織(はとり)を題材にした 転地静養中の思い出作品も 空襲を免れた場所ならではの 今でも閑静な処です。

 『籾をまき茶つみ麦刈り初夏の
         はとりはせはし莚をる音』    中 勘助
ちょうど今頃の服織村新間を詠まれたのでしょう。 
 往時が彷彿と甦ってまいります。

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 資料室に入ると 小説「銀の匙」の冒頭 「、、、なかなか開かなかった古い茶ダンスの引き出しから見付けた銀の匙、、、 伯母さんの限りない愛情に包まれて 伯母さんが私の口へ薬を入れる為に使った匙であった」 銀の匙の由来の語り口が鮮明に浮かんでまいります。  

 紛れも無く本物の銀の匙が私の目の前にあるではありませんか!
  「これが本物の銀の匙!!」 
    一瞬 釘付けとなりました。
今でこそ100均でも買えそうなスプーンですが、当時としてはハイカラで 子供心にも懐かしい宝物だったのでしょう。

Photo
 ガラス棚には、ご愛用のフエルトのソフト帽、革製のトランク、別珍花緒の下駄など 昭和一桁生まれには懐かしさを覚えます。

 何点かの画像をムービーに編んでみました。
    ごゆっくりご覧ください。

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コメント

ぽちさん
おはようございます。
私、恥ずかしながら「中勘助」なる人を知りませんでした。
今日もぽちさんのブログで教えてもらって、また知識が
広がりました。
葵区郊外に復元された建物は、静寂の中にあって
何か、ホッとする雰囲気がありますね!
お庭の手入れも行き届いて、本当にステキです。
ぽちさんが静鉄ジャストラインに乗って、ここに出かけられる
情熱を感じ入りました。

ムービーも素晴らしかったですね。
居ながらにして、杓子庵の佇まいに触れ、十分に
堪能させてもらいました。
有難うございました。

投稿: みず | 2014年4月27日 (日) 11時35分

♪ みずさん
 中勘助の小説「銀の匙」を読んだのは
ずいぶん昔の事でしたが、
勘助さんの幼少時代の遊びなどが、
私の子供時代の遊びと同じで
 懐かしい読み物でした。

 終戦前後の3年半と 短いながらも
静岡にゆかりの作家として
懐かしくもあり 誇らしくもありますね。

 

投稿: みずさんへ ぽちより | 2014年4月27日 (日) 20時29分

ぽちさん、こんにちは~
以前に私も「中勘助文学記念館」に行ったことがあります。
たぶん、開館したばかりの頃だったと思います。
と言っても、中勘助の作品を読んだことがなかったです。
あの静かな佇まいが印象的でした。
市街地から少し離れた場所なのでちょっと残念な気がします。
でも、文学好きな方には是非行ってほしいですね。
「春もみじ」ってあるのですね、初めて知りました。
本当にきれいですねえ。
そうそう、見性寺はぽっくり寺で有名ですよね。
亡くなった母が、私が見性寺に行くと言ったら、「お願いだから拝んでこないでよ、あんたにぽっくりいかれては困る」と言ったのを思い出しました。

投稿: ひろ | 2014年4月28日 (月) 08時18分

♪ ひろさん
 春もみじは 秋の紅葉に比べ美しさ欠けますが
中勘助文学記念館前庭のは鮮やかで、
私の目を惹きつけました。
 
 おっしゃるとおり、市街地から少しはなれてはいますが
私のような80歳過ぎの老体でも
しずてつ路線バス「藁科線」で簡単に行けました。

 終戦直前の静岡空襲でも免れ、当時の茅葺の庵も
無事でしたから、勘助さんも新間の人たちと 素朴な
ふれあいの中で 作家の道を歩まれたと
思います。
 

 文化活動などで和室の利用もできるそうです。

投稿: ぽちより ひろさんへ | 2014年4月28日 (月) 14時17分

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