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珍味到来

 「健康な はちまるにいまる(8020)の歯で美味しく食べられるうちに 食べたい物は?」 と 食いしん坊同士で食べ物の話に花が咲きました。
食べ物に好き嫌いは一切ない私は あれや、これや思い浮かべながらも 私たちは偶然同じものを口走っておりました。

 この度 突然 Yさんから早速お取り寄せしたと云って 珍味のお裾分けが届きました。
ほとんどの方が顔をしかめ、鼻をつまみ「よくもまぁ!」とあきれ顔をなさると思いますが、私にとっては、願っても無い到来物です。

写真右は 元祖は新島 伊豆諸島特産の ムロアジ「くさや」の干物です。

 Photo_2

 元来私の家系は父方も母方も下戸同士。奈良漬けを食べただけでも ほんのり頬を赤らめてしまうほど、我が家はお酒には縁の無い家庭でしたが、何故か酒の肴と云われる物には目が無くて  例えば 炊きたての白いご飯に「くさやの干物」さえあれば、、とか、日本三大珍味と云われる 雲丹・からすみ・このわたなど 何故か子供の頃から大好物でした。

 亡父がまだ健在の頃、裏庭で七輪を設え お腹を空かせながら「くさやの干物」を焼いている時の事、ご近所さんから「臭い!臭い!」と大騒ぎされたことが、面白おかしく思い出されます。 あの時 ご近所さんに「くさや」の美味しさを伝えても鼻をつままれるだけでした。

 「くさや」は 新鮮な ムロアジ、トビウオなどの魚を「くさや液」と呼ばれる「魚醤」に似た独特の旨味や風味を持つ発酵液に漬けて浸み込ませ、真水で良く洗い 天日に干した保存食品です。 
 「くさや」は江戸時代から 新島や八丈島で盛んに作られ、「くさや液」は、先祖伝来の絶やしてはならない大事なものとさているそうです。    なるほど! 
 「臭い!」から「くさや」 の名が付いたのも頷けます。
私は程よく焼けた「くさや」をほぐして 熱いご飯でシンプルに、はたまた、炒り立ての 捻りゴマに三つ葉と刻み海苔を載せて 熱~い焙じ茶の お茶漬けでさらりと食べたものでした。 これは今でも絶品です。

一方 写真左の 「鮒ずし」にも懐かしい思い出があります。
 四半世紀も前の若かりし頃、友人と二人で伊吹山に登った時の事 麓の山小屋で一泊した日の夕食に 宿のご亭主自慢の 自家製の 大皿に出された「鮒ずし」に 「こんな美味しいものが ここでいただけるとは!」と思わず箸が進む私を観て ご亭主が大喜びされた様子が懐かしく思い出されます。

以来、高価な珍味として 私の口には程遠い幻の味となっております。
 「鮒ずし」は、主に琵琶湖の固有種である 春の「ニゴロブナ」が良いとされ、オス メス共に作られますが、写真の子持ちのメスは、ほろほろした歯ざわりと旨味は最高で高価です。
 お酒が飲めない私は これも「くさや」と同様 炊きたての熱いご飯や 熱~いお茶漬けでいただけば至福の境地です。

 日本の「鮒ずし」の歴史は、奈良時代に遡るそうです。
いただいた「鮒ずし」は「飯漬け」でした。乳酸発酵で腐敗が防止されて アミノ酸などの 旨味成分が チーズにも似て 実に美味しいのです。
 こうした「珍味」と呼ばれる食品は、偶然の出会いに巡り合えたものか、日本人の生活の知恵から生み出されたものか、日本の風土にマッチした 常備健康食品なのですね。 先祖伝来の手法を 手間暇かけて作られた「珍味」は どれも今では高価過ぎて私には高嶺の花となりました。

 「くさや」も「鮒ずし」も究極の発酵食品ですから、健康食品として TVでお馴染みの発酵食品博士の小泉 武夫(こいずみ たけお)さんの満面の笑顔も頷けますね。

      天下絶品珍味到来春麗

 (てんかぜっぴんちんみとうらいはるうらら)

      春憂う昼餉は「くさや」の独膳

          花どきのこころ弾むや鮒の鮨
 

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日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

ぽちさん
「くさや」ですか~
私は、その名前は聞いたことは、何度もありますが
今まで食したことはありません。
匂いがネックなんでしょうね。きっと食べてみれば
やみつきになるかもしれませんね。
私の育った家は、母が魚料理があまり得意では
なかったので、お魚はもっぱら、マグロの切り身か、
お刺身でした。
結婚して主人が清水の人でしたから「いわしのすりみの
吸い物を食べたい」とか言われて戸惑ったものでした。
ぽちさんが、歯が丈夫なのもきっと、お魚が好きだった
からしれませんね。羨ましいです。

「げこ」と言うのがちょっと、もったいない!
これで、いっぱいやればね~
私は、そちらはいける口です。(~o~)

投稿: みず | 2013年3月17日 (日) 11時14分

ぽちさん、おはようございます~
いや~、くさやですか...
とっても美味しいとは聞いているのですが。
私はどうしても食べる気になりません。
臭いがすごいと聞いているのでね。
私の育った家は酒好きな家でしたが、臭いの強いものは苦手でした。
美味しいものや好きなものが食べられるというのは最高に幸せなことだと思います。
それには歯がしっかりしていなくてはね。
私もぽちさんみたいに8020目指して歯を大事にしようと思っています。

投稿: ひろ | 2013年3月18日 (月) 08時33分

♪ みずさん
 下戸のくせに一丁前に酒の肴が大好物揃いの
家系なんて 可笑しいですねぇ。
特に父方の一族郎党は 最たるものでした。
子供の頃、親族揃って 珍味の話に
花を咲かせているのを 面白く聞いておりました。

 最近の私は 最初の一口のビールは
美味しい~! と思います。
(ここだけの話ですが、私の二人の娘は
結構いけるようです) ( ^ω^ )

投稿: みずさんへ ぽちより | 2013年3月19日 (火) 11時32分

♪ ひろさん
8020と云っても
自慢に値するような私ではありません。
 最近初めて部分義歯をして
大変なショックを受けたばかりです。(u_u。)

 かろうじて残る20本を大事にして
美味しく戴きたいと思います。
 健康は食事が基本ですものねぇ。

投稿: ひろさんへ ぽちより | 2013年3月19日 (火) 12時02分

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