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おとうけんさん

 1月25日強風吹きすさぶ中、今年の厳しい寒さでは 温暖なこの地方でも 梅の開花はまだまだ程遠く さりとて家でボケッとしていることにも耐えられず、とりあえず「探梅」も良かろうと決め込んで、静岡市葵区羽鳥の「洞慶院」梅園の様子を見て参りました。 
 実は今を盛りに咲き匂う「蠟梅」を愛でる事も目的のひとつでもありました。

Photo  JR静岡駅3番バス乗り場から しずてつジャストラインの藁科線で30分 羽鳥バス停で下車、久住谷川沿い2キロメートルを 25分ほど山に向かって てくてく歩き、通称「おとうけんさん」(私たちは子供の頃から 親しみをもって呼んでいました) 三方を山に囲まれた久住山洞慶院に到着しました。

 洞慶院は、梅の名所としても知られ、2月下旬~3月上旬には 約500本の紅白梅が咲き誇る葵区随一の庭園があり、永平寺・駿河の国の末寺として信仰も篤いのです。

1 「おかんじゃけ」と云われる珍しいネーミングの 背丈ほどもある巨大な厄除けを見付けました。
7月の19日・20日の祭日に境内や参道で売られるそうです。

 

      探梅の寺領に大き「おかんじゃけ」

Photo_6

 縁日で売られるおかん(髪)じゃけ(竹)は、60センチほどの若竹の三分の一ほど先を叩いて細かく繊維状にし、赤や青色に染めて厄除けや、子供の遊び道具、例えば男の子には合戦ごっこで大将が振りあげる「采配」として、女の子には「髪結い」の真似ごとに、私も幼い頃遊んだ遠い思い出が懐かしくよみがえりました。

  遠き日の手遊み(てすさみ)温し「おかんじゃけ」


2  羽鳥の山裾は昼間でも何となく薄暗く 龍門橋を渡れば 寺としての山門の代わりに樹齢500年の大杉の大木に迎えられます。
 山裾には南北朝初期のものと云える「五輪塔」があり、Photo_2
時折り鳥の鳴き声が、静寂を破ります。
細い山道を登れば 眺望が広がり「安倍城址」に行き着くそうですが傘壽の独り歩きには些か無理とあきらめて、梅林をめざしました。

Photo_3  高祖道元禅師が梅の花を愛されたことに因んで 代々のご住職が梅を植え 2月~3月ともなれば 山懐に抱かれた梅園には 清らかな香りが馥郁と漂ってくることでしょう。

 今は、春に先駆けて「蠟梅」が満開です。Img_22238_27811023_6_2
張り詰めた寒い青空に凛としたクリーム色の蠟梅が甘い香りを庭 

いっぱいに漂わせ、ぼつぼつ訪れる観光客の慰めとなっておりました。

 梅園には、静岡が産んだ俳人「熊谷静石・愛子」ご夫妻の大きな句碑があります。

Photo_5

     たらちねのそこに山あり桐の花    静石

     梅苑は慈悲のふところ人睦む     愛

「おしどり俳人」として愛称され、静岡県内の俳句界を先導された 熊谷静石(くまがい せいせき)さん(1920~2000)は、元静岡県俳句協会会長 医学博士。女医の奥さま愛子さんも句会を主宰され 米寿を迎えられた2011年1月 25余年に亘る主宰誌「逢」を終刊されました。

自己流ながら 五・七・五を遊ぶ私にとって、「探梅」に出会った お二方の句碑に 大きな感銘を覚えました。

     探梅を問ひつつ川をさかのぼる

     探梅や方向音痴の独り旅

     探梅や枝々の影拾いつつ

     梅はまだ米粒ほどに天を指す

     デジカメを構えて寺苑の梅探る

     蠟梅明かりに静石夫妻の句碑のあり

     蠟梅苑優しき声の行き交わし

     蠟梅に日射しの透けて空の青

     蠟梅に眼(まなこ)を閉じて香を仰ぐ

     恥じらひし頃懐かしき蠟梅花

     

     

     

     

     

     

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コメント

ぽちさん、こんにちは~
おとうけんさんに行かれたのですね。
行動力のあるぽちさんを尊敬します。
蝋梅はいい匂いで、あの黄色が冬の青空に似合いますね。
今年は寒いから梅の開花は大分遅れるでしょうか。
「おかんじゃけ」って初めて聞きました。
7月でなければ売っていないのですね。
次から次へと出てくる、ぽちさんの俳句はどれも優しい感じとその時の情景がよく浮かびます。
今回も清々しくさせていただきありがとうございました。

投稿: ひろ | 2013年2月 3日 (日) 09時36分

ぽちさん
おとうけんさんって、私も良く子供の頃に、耳にしました。
懐かしい響きです。まだまだ、梅は硬いでしょうけれど
静かに蝋梅をめでながら歩く、ぽちさんの姿が目に浮びます。

「おかんじゃけ」は私も初めて聞きました。
手にとってみて、遊びたいような衝動にかられる形ですね。

蝋梅の俳句が沢山ありますが、どれも力作ですね。
私が気に入ったのは「蝋梅に日射しの透けて空の青」でした。
ステキなブログ、有難うございました。

投稿: みず | 2013年2月 3日 (日) 11時32分

♪ ひろさん
今年の寒さは総ての開花を遅らせていますね。
おとうけんさんの梅の開花は 毎年2月中旬
ですので、今回は蠟梅観賞が本命でした。
 巨大な「おかんじゃけ」を見付けた時には
びっくりしましたよ~  40年ぶりの
参詣でしたから、、、

 「おかんじゃけ」は昭和一桁までの人にしか
ご存じないと思います。
女の子は「おかんじゃけ」を櫛で梳きあげ
「島田まげ」や「桃割れ」と云った髪型に
結いあげて「姉様あそび」を楽しみました。
 70年前を懐かしみましたよ~

「わぁ~! 私も年をとったもんですねぇ」(*´д`*)ハァハァ

投稿: ひろさんへ ぽちより | 2013年2月 3日 (日) 18時24分

♪ みずさん
「おかんじゃけ」は、昔から
おとうけんさんの縁日で おかんじゃけを買えば
夏の暑さ負けをしない とか一種の魔除けとされていました。

 このような魔除けは 全国にも多種多様あったようですが
この「おかんじゃけ」だけは 現在全国で この
羽鳥の「洞慶院 おとうけんさん」にしか無い
貴重なものなんだそうです。 
 出まかせ五・七・五で  (/ω\)ハズカシーィ

投稿: みずさんへ ぽちより | 2013年2月 3日 (日) 18時38分

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