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2012年11月

梅ヶ島の紅葉2012年

 静岡市葵区 安倍川上流の山間の温泉地、JR静岡駅から45km バスで1時間40分 安倍川沿いを北上して、ここも静岡市葵区 静岡の奥座敷「梅ヶ島温泉」に到着です。 島と云っても海抜1000mの山梨県南アルプスの麓に位置する渓谷の山里です。 「わぁ~! ここも葵区?」驚嘆の声も上がります。

 今から1700年前の戦国時代は 武田家の領地で、甲斐の国(今の山梨県)に属していたと云われます。近くには金山があって、武田氏と今川氏が安倍峠を挟んで勢力争いが行われ、武田信玄の隠し湯の一つと云われ、今は駿河の奥座敷となっている温泉場です。 名湯とあって四季折々訪れる方も多いのですが、何といっても湯元全山紅葉のこの季節は 県外からも多くの観光客で賑わうのです。

Photo  自家用車も、運転免許証も持たない私は、しずてつジャストライン発行の「大御所パス」を利用して、今年は11月10日、15日の2度 小春日和に誘われて紅葉を楽しみました。 始発から1時間40分 九十九折れの山間を縫って45キロ 終点まで往復3200円の運賃も 大御所パスさえあれば何回も楽しめると云う事で、私の旅心が騒ぐのでしょうか?

11月10日 新静岡5番乗り場を10時29分始発「梅ヶ島温泉」行きのバスに デジタルカメラをお供に乗り込み、次のJR静岡駅前では 元気溌剌シニア族でほぼ満席となりました。 隣席に乗られた方は偶然にも女学校時代のクラスメートのKさんではではありませんか! 二人で顔を見合わせ驚くやら喜ぶやら。Photo_3
 Kさんも私同様一人旅、今回は燃えるような紅葉を背景にゆっくり温泉に浸かり、読書と俳句を楽しむのが目的とか、思いもかけない出会いに 車中懐かしい少女時代の話に花が咲き  彼女は終点手前 今を盛りに目の覚めるように真っ赤に色付いた楓の並木が美しい「黄金の湯」で下車。1時間40分のバスもあっと言う間に終着地点に到着しました。

 「今年の梅ヶ島の紅葉は近年に無く美しいですよ。その上今日は天気も上々 風も無く絶好の紅葉日和ですね。どうぞお楽しみください!」 毎日この路線バスを運転されている運転手さんならではの紅葉情報です。

 実はこの日の梅ヶ島行きは PC&デジ友のKinoさんと15日に紅葉撮影の初心者同士の勉強を約束しての下見と 万が一その日の天候を考慮して逸る気持ちを抑えられず出掛けたのです。 

 紅葉の素晴らしさは 筆舌に尽くし難く、デジカメ初心者ながら 取り貯めた数々の画像をムービープロジェクトに編集し、「紅葉」のメロディーのBGMにのせてご覧いただければ嬉しゅうございます。

 持参したおにぎりでのランチタイムは 紅葉を愛でながらの特等席です。

 見知らぬおばあちゃまから 「ご一緒させて戴いてもいいですか?」 「さぁ どうぞ どうぞ!」1

旅は道連れ、老い二人して絶景を愛でながらいただいた素朴なおにぎりの美味しかったこと!

 何と! その方は御齢95歳のおばあちゃま。しかもお一人での紅葉見物なんだそうです。 目を細め うなづくように紅葉を愛でていらっしゃいます。何故か目頭が熱くなり、私も斯くありたいとパワーを戴きました。 
「梅ヶ島へは今年が最後かもしれないと云いながら、十数年毎年来ているんですよ。来年もここでご一緒したいですねぇ」と、満面の笑顔でおっしゃいます。

 私にとって忘れられない紅葉見物となりました。

それから5日後の15日、Kinoさんとの紅葉撮影デジカメビギナーズの二人旅も 絶好の紅葉日和に恵まれた幸運を感謝する今日この頃です。

 

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薬師寺奉納歌舞伎と奈良周遊の旅~後編~

 心ゆかしい茶の湯と茶道石州流発祥の寺苑に接した「慈光院」
海老蔵演じる 世界遺産薬師寺奉納歌舞伎を存分に堪能し、興奮覚めやらぬ内に一夜が明けました。

Photo  8時30分にバスはホテルを出発して、10月27日~11月12日開催の「正倉院展」の奈良国立博物館に向かいました。

開館午前9時前、博物館入口には既に長蛇の列。Photo_2

1250年前の奈良時代の宝物の「虫干し」を兼ねて一部を公開する「正倉院展」は今年で64回目。
遣唐使や留学僧が命がけで 西方からシルクロードを渡って持ち帰った「コバルトいろの杯」や、「螺鈿紫檀の琵琶」など 9000点以上の内 今回展示された64件は  どれもこれも今でも再現することも難しい高度な技法や細工が色あせる事も無く拝観できました。

Photo_3  しっとりと落ち着いた奈良公園を散策して、

いよいよ旅の締めくくりは 奈良名物「三輪そうめんと柿の葉ずし」のランチタイム 三輪そうめん山本さんへ直行。

「そうめん処 三輪茶屋」では冬場ならではの にゅう麺と柿の葉ずしを賞味し
ビデオ室では そうめん製造工程のVTRの上映に たかがソウメン、されどそうめんを再認識いたしました。 前置きはさておき、そうめん手延べ体験をご覧にいれましょう。 15名の乙女たちの活き活きした笑顔をご笑覧ください。先ずは、、、

 ① そうめん延ばし説明-1

② 説明ー2

 

説明ー3

 

④ いよいよ体験 初めは恐る恐る~

 

 ⑤ 薬師寺奉納歌舞伎と奈良周遊の旅

 いつものように数々の画像をムービープロジェクトに編んでみました。

 後半のそうめん延ばしは、10才も若返る至極の笑顔、笑顔、笑顔、、、、

 

 

  

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薬師寺奉納歌舞技と奈良周遊の旅~前編~

 残暑厭が上にも厳しい九月七日白露の日 いつもの旅仲間のYさんから 思い掛けなく 市川海老蔵の「世界遺産薬師寺奉納歌舞技公演」の旅へのお誘いがありました。

     飛鳥への旅の予約を白露の日


Photo_2 地方に住む私にとって 歌舞伎の観賞など高嶺の花と思いこんでおりましたし、薬師寺奉納歌舞伎とは願っても無い機会です。 当然のことながら即座に参加を申し出でました。

 十月三十日 待ちに待ったその日 間髪を容れず 申し込んだ参加者いつもの旅仲間十五名は いつもの名ドライバーさん運転の観光バスに揺られて午前八時静岡を出発。 関ドライブインでの昼食は近江牛のすきやきをぞんぶんに味わい一路飛鳥路へ。

 昼食後は大和郡山市の 臨済宗大徳寺派「慈光院」拝観とお抹茶のご接待にあずかりました。 「茶道石州流発祥の寺」の名の通り、Photo 境内全体が一つの茶席の風情になるように 表門や玄関までの道、座敷や庭園、茶室に通されるまで 茶の湯で人を招く場合に必要な空間一揃えが「石州」の演出そのままに残され 三百年以上の歳月を超えて拝観できる 全国的にも貴重な場所と云うことです。 

Photo_3  丸い刈り込みの庭園を前に お抹茶のご接待に安らぎと落ち着きを戴きました。

 旅すがら小春に憩ふ茶のこころ

                   一服の茶に心根ぞ澄み渡り

 ホテルで早めの夕食をいただいた私たちは 『奈良古典芸能フェスティバル』世界遺産薬師寺奉納歌舞伎公演会場となる薬師寺大講堂境内へ、、、Photo_4  

パラリと降りかけた心配の雨も「お清めの初時雨」と心得て、時折り雲間から満月が覗く会場全指定三千二百席は満席。固唾をのんで開演を待ちました。

 一、 橋弁慶  武蔵坊弁慶を 市川海老蔵  牛若丸を 中村壱太郎

  ご存じ五条の橋の牛若と弁慶の対決から主従の誓いを結ぶまでの 弁慶と牛若丸との立ち回りの場面は まさに見せどころで豪華な曲節も公演ならではの魅力でもありました。

 二、 ご挨拶  成田屋の団十郎茶とも云われる柿渋色の裃袴の市川海老蔵の若々しく凛々しい口上に 三千二百人の観客は一言一句も聞き洩らすまいと聞き惚れました。

 三、 春興鏡獅子 海老蔵演じる小姓の弥生の艶やかな表情の中にも なまめかしい仕草の茶袱紗(ちゃぶくさ)さばきや 二枚の塗扇(ぬりおうぎ)を使っての技巧は見どころでした。 胡蝶に扮した二人の子役の可愛らしい 一糸乱れぬ息の合った舞いも素晴らしく それはそれは見事なものでした。

 獅子頭に惹かれ 獅子の精となった海老蔵が出現し 会場からは「成田屋!」の掛け声が響き、 牡丹の花や胡蝶の精に戯れなどして、次第に獅子が狂い始めるや否や、前代未聞の舞台背景となるのです。長唄やお囃子がクライマックスに差し掛かると 背景の緞帳が切って落とされ 薬師寺大講堂に安置されている黄金の阿弥陀さまが 薄明かりに突如目の前に現れ 荘厳のうちに 夢か現か幻か 幽玄界へと引き込まれてしまいました。 
  (撮影禁止で画像が無いのが残念です)

 こんな事ってあるのでしょうか? 大歌舞伎場でもこんなサプライズはありえません! 世界遺産薬師寺奉納歌舞伎ならではの まさかの演出効果には観衆一同 息を呑み どよめきの声も上がったほどでした。

 夢のような光景です。

    薬師寺に海老蔵舞ふや月明かり

         (かみしも)は柿渋茶いろ宵紅葉

    海老蔵の口上ぞ佳し菊月夜

    満月の飛鳥に狂う鏡獅子

    舞い狂う獅子月光の薬師寺に

    満月に海老蔵獅子の大毛振り

    「成田屋!」の声澄み渡る薬師堂

 舞台は獅子の狂いのクライマックス、激しい十数回もの「毛振り」は「鏡獅子」の後半の眼目で、前半の弥生の優美な踊りから一転しての勇壮な獅子の舞いは十一代目 若き市川海老蔵ならではの魅力的な演技に酔いしれた奈良の旅です。


 

   

 

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藤枝市蓮華寺池 夏から秋へ

Photo  静岡県藤枝市のほぼ中心地にある憩いの場所「蓮華寺池公園」は、藤枝市の花、「藤」で有名ですが、東京ドーム約6個分にも及ぶ公園内に 周囲1500メートルの池には初夏から晩夏までスイレンや蓮の花を愛でる人が後を絶ちません。

蓮華寺池は慶長18年頃(1613年)村人総出で掘った人工池で、雨水を貯めて田畑を潤わせた貴重な灌漑用水だったそうです。

 近隣にお住まいだった今は亡き藤枝出身の作家小川国夫さんも この池の周辺を憩いの場所とされました。

 私も しずてつジャストラインのバスで 静岡市から40分程かけて 4月の桜、5月の藤からシャクナゲ、さつきつつじ、菖蒲、夏は蓮華を愛でに この池の周辺を散策するのが年中行事となりました。

    (はちす)の芽秘めたる池のかぎろへり

四半世紀ほど前に 俳句勉強駆け出しの頃この池で作った俳句を褒められて以来 気を良くして 何度か訪れる事になりました。

    蓮の影水面に映る静寂(しじま)かな

    蓮の葉のざわざわ騒ぎ雨意招く

    紅蓮や仏の貌して咲き匂ふ

    枯蓮田矢折楯果古戦場

 今年も7月、8月、9月、10月蓮の花に思いを寄せて行って参りました。

Page_2

小一時間ほどかけて ゆっくりと池の周辺を散策していると、最近読んだばかりの 小川国夫さんの奥さま 小川 恵(ペンネーム)さんが ご夫婦揃って散歩されたこの池の事など 国夫さんとの死別後に執筆された 小島信夫文学賞特別賞に輝いた 「銀色の月 小川国夫さんとの日々」(2012年6月7日発行 岩波書店)の 国夫さんとの貴重な回想が まざまざと思いを馳せるに十分な雰囲気になる事もうなずける空間なのです。

 ムービープロジェクトのBGMは、著作権フリーBGM配布サイト 「ハート・レコード」より「空の茜」を戴きました。

 

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