静岡県立美術館プロムナードの秋に思う事
毎年のことながら大好きな十月ともなれば、金木犀の芳香にそわそわした気分になります。
今年の夏も例年の暑さに引けをとらず酷暑の連日で、例年ならば そこはかとなく 馥郁と香りが漂ってくるはずですが、十月半ばを過ぎてもその兆候すら覗う事ができません。
我が家の金木犀も 私同様後期高齢 二十年ほど前の事 中々咲いてくれない金木犀にむかって「いっそ伐採してしまおうかしら?」とつぶやいたその年は、申し訳なさそうに芳香を放ち数輪の小花を咲かせて私を喜ばせてくれました。
数年前 余りにも伸びきった枝を ばっさばっさと剪定して以来 ご機嫌を損ねているのです。
木犀も吾も八十路や香を秘め 爽やかな秋日和を選んで 待ちかねた金木犀の香りを味わいたくて静岡県立美術館へのプロムナードを散策して参りました。
↑ 県立美術館入り口右側の巨木
新静岡バスターミナルから20分ほどで、終点の県立美術館に到着。なだらかなプロムナードをゆっくり下りながらのいつもの散策コースです。
若葉の季節の散策も明るく希望に満ちて素敵な空間ですが、金木犀の香る今の季節は 私にとって心安らぐ最高の場所なのです。
木犀香るなだらの坂を美術館
そこはかと金木犀は風の花
金木犀匂へばつのる旅ごころ
← マウスさばきもままならない手法ですが パソコン水彩で描きました。 → 画像の場所です。
こんな処を行きつ戻りつ、生い茂るケヤキの小道を行ったり来たりして更けゆく秋を楽しむのです。
いつもは余り気にも留めなかった広大な美術館前庭入口に鎮座する二体の像に、尖閣問題で近頃険悪な日中関係もあって 今回はひときわ歓喜深げに眺めました。
静岡県と中国淅江省との友好提携五周年を記念して昭和六十二年に淅江省人民政府から静岡県へ寄贈された「漢白玉白獅子」です。
「漢白玉白獅子」 漢白玉(ミルキージェード) は中国ではパワーストーンと云われ日本の神社仏閣の狛犬と同様に獅子は 中国では吉祥を象徴して大切にされているそうです。
尖閣諸島をめぐって冷え切っている日中関係。
人住まぬ島の攻防冬ざるる
以前のようなホットな交流はいつ戻るのでしょうか?
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