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2011年9月

中秋の名月は毎年「仏滅」

 南海上で発生した台風15号。 ゆっくりモードで、一回転しては足踏みし、どちらへ進めば良いのか低迷しながら のらりくらりと進路を決めかね やがて静岡めがけて上陸しようとは、中秋の名月を愛でている時点では、こんな酷い災いをもたらすとは想像すらしませんでした。日時を追う毎、台風の爪痕の凄まじい報道に、どんなに進歩した科学技術の時代でも 自然に勝る力の無い事を痛切に思い知らされました。

 被害に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げます。

平成23年の「中秋の名月」は、9月12日でした。

Photo_11 今年の名月は静岡市駿河区丸子の吐月峰「柴屋寺」の庭園で、前回のブログでご紹介のとおり 連歌師宗長の「月見の石」に佇んで 極上の満月を拝む事ができました。Photo_12

”月々に月見る月は多けれど月見る月はこの月の月”(詠み人知らず) 有名な和歌がありますが、この歌の中に「月」が八つも読み込まれている事からも、陰暦八月 中秋の名月のことと云われております。

 日本人は特に冠婚葬祭には、大安とか仏滅など六曜を気にする人が今でも多くいらっしゃいます。

2005年(平成17年)9月18日の中秋の名月は、母の通夜でした。

 「母昇天煌々たる月に導かれ」 の句を得て 感慨深い通夜でした。

そんなこともあって、その日は、「仏滅」と知って以来、毎年中秋の名月は「仏滅」である確証を得た訳です。

Photo_13  さて、中秋の名月は何故毎年「仏滅」なのでしょうか?

それを解くカギは、結構単純な方法と解りました。

陰暦の月と日付を足した数から、六の倍数を引いて割り切れれば「大安」、余りが一つなら「赤口(しゃっこう、 しゃっく、せきぐちetc')」 二つなら先勝、三は友引き、四は先負、五は仏滅 と云う方程式があるのです。

そこで、中秋の名月は、陰暦八月十五日ですから、8+15=23 23-(6×3)=5 となることから、仏滅となる と云うことですって!

これを知って以来 日ごろ数字に弱い私も 毎年「中秋の名月」には、もう一つの楽しみ方を知りました。

 ちなみに、陰暦の一月一日は先勝  陰暦三月三日ひな祭りは大安  陰暦五月五日端午の節句は先負  陰暦九月十三日のお月見は先負  陰暦十一月十五日 七五三は先勝   と決まっているのですって! 面白い数式ですね。 

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吐月峰の中秋の名月

 平成23年9月12日は中秋の名月でした。

その前日の11日 日曜日には、母の七回忌が営まれ、東京に住む妹が七年ぶりに我が家に泊まる事になりました。

12日は、秋暑の中のふるさと巡りに 丸子路を案内することに致しました。

静岡市 Photo_4 国道藤枝駅行きのバスで、「吐月峰入口」で下車、目指すは十返舎一九の「東海街道中膝栗毛」や安東広重の弥次・喜多を思わせるとろろ汁の 「丁子屋」 さんです。

四百年の伝統を継承される茅葺屋根の佇まいは、広重の絵をそのままに懐かしさを覚えます。

 丁子屋さんに一歩入り、帳場の前には折よく「中秋の名月」のお供えが設えてありました。Photo_7

さっそく盗人団子よろしく、「へそだんご」に餡をのせて 美味しくいただきました。

 こだわりの特製自然薯のとろろ汁を麦ごはんに掛けての素朴な味わいに、大広間は ほとんど満杯のお客さんの 満足気の笑顔です。

 丁子屋さんから国道一号線を挟んで西側へ15分も歩けば、吐月峰「柴屋寺」です。 静岡市丸子泉ヶ谷にある吐月峰 「柴屋寺」 は、室町時代の連歌師「柴屋軒宗長」が草庵を結んで閑居した処で、「吐月峰(とげっぽう)」として知られております。

Photo_8 中秋の名月の夜は毎年「月見の会」が開かれる事でも知られた名勝です。

中秋の名月のお供えの前では、お茶席のご接待のあと、暗闇の庭園のあちこちに洩れる手燭の灯り、すだく虫の鳴き声の中Photo_10  平家物語の「祇園精舎の鐘の声、、♪、、」の琵琶の調べは、 名月の出を待つ間の宵の口に 一層の風情を添えました。

 琵琶の音色に聴き惚れたあと、その昔 連歌師宗長が庭に置かれた「月見の石」に陣取って、名月を今か今かと待ちわびながら、東方に月の出となる雑木山を望みました。

十年に 二度か三度しかお目に掛る事が出来ない中秋の名月を 極上の好天の今宵 この素晴らしい光景を記憶に留める事ができた幸運を喜びあいました。

  待ち望んだ中秋の名月、雑木山の頂が次第に明るくなり、お月さまが上り始めました。 雑木山にはばまれ じらし じらされ、「木々の間を静々と上る名月」と、まさに、煌々と中天に上る「柴屋寺中秋の名月」2題の動画です。

 八時半 山頂の樹々に見え隠れしながら、今年はまさに満月が煌々と輝き上りました。 感動的な映像です。

 

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夏惜しむ京都の旅

 夏を惜しむ京都の旅のメインは、前回ご覧戴いた「貴船の川床料理」でした。

8月31日 台風12号がそのまま北上すれば東海地方に上陸するかもしれないと云う気象情報を後目に、まだ穏やかな朝日の中を 元気溌剌 喜寿16名を乗せた いつもの名ドライバーさんのバスは 一路京都に向かって静岡市を出発いたしました。

Photo 12時前には 京都市東山区にある 真言宗智山派総本山 「智積院(ちしゃくいん)」に到着しました。 智積院の歴史は複雑で、一説には豊臣秀吉が、3才で死去した愛児 鶴松のために建てた祥雲寺と関係しているとか。 私たちは緑輝く広大な庭内にある宿坊で、精進料理の昼食をいただきました。

午後は、左京区に在る日本画家・橋本関雪の「白沙村荘(はくさそんそう)」アトリエや、関雪が30年間に亘って心血注いで作った一万平方メートルの庭園を散策。東山・如意ヶ岳、大文字を借景とした回遊式池泉の姿、よね夫人のために建てた茶室など心なごみました。

 翌朝9時ホテル出発の時には 折悪しく雨模様でしたが、9時半「木戸孝允(きどたかよし)旧宅」に着いた時には 日も射すほどの回復ぶり。

    正真正銘 晴れ女揃いのパワーです。

Photo_4 木戸孝允は、勤王の志士・桂小五郎として知られ、昨年のNHK大河ドラマ「龍馬伝」では谷原章介さんが演じました。 木戸孝允の息子・忠太郎のダルマコレクションを一同に集めた「達磨堂」は大正12年に建てられたそうです。

 忠太郎が50年かけて収集した 数万点とも云われる達磨さん。 日本画家・下村観山が新聞紙を丸めてシーツに描いた衝立「達磨図」は圧巻です。

Photo_6 京都宇治 黄檗山萬福寺は、隠元禅師が中国副建省の故郷にちなんで付けた名で 中国明朝様式を採りいれた伽藍配置や2_2 回廊は 創建当時のまま今日に伝える寺院で、日本では他に例を見ません。     

 特に目を引く魚板は、開梆(かいぱん)と云われ 木魚の原型とされ、叩く音で法の活動や、食事の時間を知らせます。

I  目を閉じることの無い魚は不眠不休を象徴し、口からは煩悩の球を吐し出しています。 日夜修行に励み清い心を持つようにと、僧侶たちを叱咤する姿です。

静まり返った広大な庭園には 過ぎ往く夏を惜しむかのように、法師蝉があちこちから聞こえます。 天気は上々目映いばかりの木々のみどりです。

 旅の締めくくりは、大津市の丘陵地に自然の景勝をそのままに生かした 和菓子作りの「寿長生の郷(すないのさと)」を訪れました。実は私たちは此処を訪れたのは一昨年以来二度目です。

5_2  和菓子作りの叶匠寿庵は、6万3千坪の美しい丘陵地、玉砂利を踏んで入り口 長屋門をくぐり抜けると、数寄屋造りの工房や社屋があります。 私たちは茶室「清閑居」で丹精に作り上げた和菓子とお茶を戴き、ゆったりとした時間の流れを味わいました。

 心地よい風と緑、天候にも恵まれ、贅を尽くした旅。 健康であればこその幸せをしみじみ噛みしめました。

撮り貯めた旅の画像をムービープロジェクトに編集しました。 ご覧下さい。

 

 

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京都貴船川床料理の旅

 いつもの お仲間との夏を惜しむ旅は、プライベートでは中々敷居の高い京都の奥座敷 「貴船の川床料理」堪能をメインに、盛り沢山の1泊2日でした。

Photo_5 京都駅前のホテルを夕方4時に 川床料理「右源太」さんの送迎バスに揺られて、古都・京都の奥座敷 貴船に付いたのは初秋薄暮の5時ごろでした。

 貴船には約1500年前より、水の神様を祀る由緒ある「貴船神社」があります。

Photo  賀茂川の水源地に当たり、古来より水の神様として崇められております。 水は万物の命の源ですから、私たちは南参道84段の石段を上って こころあらたにお参りをいたしました。

平安の昔から日照りや、長雨が続いた時や、国家有事の時には勅使が向けられ 祈りが捧げられたり、民衆の間でも 心願成就・縁結びなど諸々の祈願が捧げられてきました。

Photo  歴代天皇は、日照りには黒馬、長雨には白馬を献上され御祈願されましたが、たび重なる御祈願のため生きた馬に換えて、馬形の板に色を付けた 「板立馬」を奉納したと云う 絵馬の由来も解りました。 

 平安の時代には 都から大名やお公家さんが 山道を遥々駕篭や牛車に揺られ揺られて、京の避暑地として過ごされたことでしょう。 飛沫をあびる渓谷、鬱蒼と茂る山林、幽谷の世界。 当時を偲ぶに充分な京の奥座敷です。 渓流の音は 心を清め、憂さを忘れ鎮める効果があるようです。

Photo_3  澄み切った空気の中で心地よい渓流の音を聞きながら、夏の風物詩 川床料理を楽しむ店20軒ほどが よしずを張り、ぼんぼり提灯を提げ、情緒あふれる床を連ねております。2  

貴船の「右源太」・「左源太」と云えば、この辺りでも名の知れた老舗の料理旅館です。 

 私たちは心ひそかに 優越感を抱きながら「右源太」さんの川床へと誘われました。 水量豊かな渓流しぶきの マイナスイオンを浴びながら 「右源太」こだわりの鮎の塩焼き あまごのてんぷら、但馬牛のたたき、地元の食材をふんだんに仕立てた京料理の数々に舌鼓を打ったのでした

8月も最終日の31日 台風12号接近、下界は上天気 うだる暑さでも、ここは一枚羽織るほどの別世界 爽快極まる夏惜しむひと時を満喫いたしました。

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