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化野念仏寺

 今回の旅のメインは、前回のブログ記事にも載せました「嵯峨大念仏お松明」でした。

京都嵐山の宿に到着するには、日脚も伸びたこともあり、多少の時間の余裕もあって、スケジュール外の 「化野念仏寺」(あだしのねんぶつじ) を詣でる機会に恵まれた事は、いつものお仲間の言行一致は云うまでもありません。

 「化野念仏寺」のことは、毎年地蔵盆の八月二十三・二十四日に行われる 千灯供養の模様をTVで紹介されます。 ローソクをお供えして、無縁仏の霊を慰める 光と闇と石仏が織りなす光景は、浄土を具体的に偲ぶにふさわしいものです。

Photo_2

 なだらかな石畳の階段の先が「化野念仏寺」です。

 地名の「化野」は、はかなく、むなしいと云う意味で、その名の通り春まだ浅い 今にも雨が落ちて来そうな空模様で 尚更にそんな気持ちの処だったのでした。

Photo_6   境内に一歩足を踏み入れると、八千体を数える石仏・石塔は、平安時代の風葬された無縁仏を 明治時代中ごろに掘り集め 現在の姿に祀られ、永遠の別離を悲しみ慰めた処なのです。

 訪れたこの日は、折悪しく しぐれれがかった心もとない空模様の為か、まさに 「賽の河原」にたたずむにも似て、無情の寂しさを感じたのは私だけでしたでしょうか?

     春しぐれ西院の河原にささめきぬ

     (はるしぐれさいのさわらにささめきぬ)

     嵯峨野路はまだ殺伐として春浅

     (さがのじはまださつばつとしてはるあさし)

     化野は葉擦れも虚し竹の秋

     (あだしのははずれもむなしたけのあき)

     八千の石仏寂し春しぐれ

     (はっせんのせきぶつさみしはるしぐれ)

     竹秋の籬整ふ京の寺

     (たけあきのまがきととのうきょうのてら)

 化野念仏寺の奥には、手入れの行き届いた見事な竹林があり、Photo_5

なだらかな坂を上ると平坦な墓地と、

Photo_4  「六面六体地蔵」 が祀られております。

お地蔵さまは身近に拝む事が出来る仏さまです。

地獄・餓鬼・畜生・修羅・人道・天童の世界で、それぞれにお地蔵さまが居られ、人々を救われる姿を現したのだそうです。

時計の針が回るように水を掛け 「オン・カカカ・ビサンマエイ・ソワカ」 と唱えながらお参りをすれば、清らかな水によって成仏の支障となる罪から救われると云うのです。

 なんと清らかな水の音でしょう!

重苦しかった雰囲気のこの地に立って、ふっと我に返えり安らぐ思いでした。

     春浅し水音に耳を傾けば

     (はるあさしみおとにみみをかたぶけば)

     罪障を洗い流して春の水

     (ざいしょうをあらいながしてはるのみず)

     水音にこころの春を疑わず

     (みずおとにこころのはるをうたがわず)

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コメント

ぽちさん
今回の京都の旅は素晴らしかったですね!
化野念仏寺の、八千体の石仏、見事です。
六面地蔵の水音は、静寂の中の清々しさが
あって、心が洗われるようですね。
私は、京都は何度も行ったことが、ありませんが、
とても惹かれます。毎年、京都に出かける人の気持ちが
よーく分かります。京都の街を静かにゆっくり、歩いてみたい。
そんな気持ちにさせる、今日のぽちさんのブログでした。
有難うございました。

投稿: みず | 2010年3月28日 (日) 11時53分

♪ みずさん
嬉しいコメント有難うございます。
いつも励まされております。
化野念仏寺は初めて詣でました。
八月の地蔵盆の千灯供養の模様はTVでよく知っては
おりましたが、当日はなかなか出かけるチャンスはありません。
 四季折々の京都は、いづれも見応えがありますね。

 整然と並んだ籬の竹林や、六面地蔵のし水音は、静寂の中でしたから尚更 心洗われた思いでした。

投稿: みずさんへ ぽちより | 2010年3月28日 (日) 17時11分

ぽちさん
いつも素晴らしい写真と動画を楽しませていただいています。
化野の念仏寺には40年前に行きました。
その時の感動がずっと残っていて昨年再び訪れました。
あの8000体の石仏には圧倒されますね。
立派な仏像はもちろん素晴らしいのですが、こういう場所が私は好きです。
現在はいろいろ整備されてきれいになっていますが、40年前はもっと素朴で趣があったように思います。
感動再びです。ありがとうございました。

投稿: ひろ | 2010年3月29日 (月) 07時30分

前記事では迫力ある映像に驚きとともに感動しました。
そして、今回はまさに「清らかな」水音に心癒されました。

まるで、こちらの心も清められるような思いでした。

ぽちさん いつも素敵な記事更新
ありがとうございます。happy01

投稿: ゆーこりん | 2010年3月29日 (月) 08時01分

♪ ひろさん
化野念仏寺へ一歩足を踏み入れた途端、ただならぬ光景に
圧倒されます。
 保全と観光用に 随分と整備されてきましたね。

千灯供養の闇と炎と石仏、ローソクを供える浴衣姿の
親子の様子を、TVで見ましたので、思いを重ねて
しばらく佇んでしまいました。 不思議な空間でした。

いつもお励ましのコメント有難うございます。

投稿: ひろさんへ ぽちより | 2010年3月29日 (月) 09時52分

♪ ゆーこりんさま
動画初心者にも うってつけのチャンスでした。
「嵯峨狂言」は、舞台が二階部分で観客席は境内のベンチ
という距離間でしたので、チョット残念!

「お松明」は 闇夜の中でも初心者としては何とか収まったかな? とほっとしました。

「六面地蔵」の水音に癒された思いを何とかお伝えできれば、、
と、 独り取り残されながら夢中で収めました。

いつもご指導ありがとうございます。

投稿: ゆーこりんさまへ ぽちより | 2010年3月29日 (月) 10時06分

  ぽちさま 
 京都は実に奥深い。職業柄,京都の人達との交流が多く, 日本の中心は京都と言う気概が強いですね。明治維新で東京遷都となるまで日本の都であり,公卿文化が染み付いている地, 戦災にも会わなかったので日本の歴史,文化などが連綿として残されている地,,仕方が無いと思います。確かに日本人の心を癒してくれる地には違いありません。数年前町屋を見て歩きましたが風情があり心が和みました。  
 これからも各地を旅してブログで紹介して下さい。

投稿: ライムライト | 2010年3月29日 (月) 21時34分

♪ ライムライトさま
二月の北野天満宮の 「お土居」、今回の化野念仏寺の
「竹林」 と 「六面六体地蔵」のように、付随して見るに充分価値のある場所もあるものです。

「嵯峨野大念仏お松明」 の前に演じられる 「嵯峨狂言」 もそうでした。

 旅に行くことができるうちが華よ! とばかりに、健康には
心掛けていりつもりです。

いただくコメントに支えられております。有難うございます。
 
 

投稿: ライムライトさまへ ぽちより | 2010年3月30日 (火) 09時53分

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