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興津「清見寺」の五百羅漢さん

 Photo 小春日和の午後、清水港や三保の松原を望む高台にある臨済宗の名刹  「興津の清見寺」 へ行ってまいりました。

JR静岡駅から上り四つ目の興津駅で下車して静かな街道を歩いて十分。

 

 Photo_5 境内には東海道線をまたぐ なだらかな高台に 「巨ごう山清見寺」 がありま す。山門をくぐり右手鐘楼の前に、徳川家康お手植えの 「臥龍梅」 が小春の日和に僅かに芽生えた冬芽も輝いておりました。

 

 今回のお参りの目的は、江戸中期仏教の興隆を祈って彫像された 五百羅漢1_2 像です。 (作者不詳)

  山の斜面に、皆一様に遥か清見潟を望み、鎮座まします五百体ほどの羅漢さま。 天を仰ぐ人、笑う人、読経の僧、楽器を鳴らす阿羅漢様、さまざまの姿の中に、亡き人の面影を偲び 供養し冥福を祈ります。

  Photo_6  明治26年 清見寺を訪れた島崎藤村の 「、、、起ったり坐ったりして居る人の形は、生きて物を云うごとくにも見える。 誰かしら知った人に逢えると云う。その無数の彫刻の相貌を見て行くと、あそこに青木がいた、岡見がいた、清之助がいた、ここに、、、  連中はすっかりその石像の中にいた、、、」 と。

 これは 「桜の実の熟する時」の一節です。

 秋の日短い午後のひと時、時折通り過ぎる風の葉騒の中、一体一体の羅漢様を覗きこむように収めた動画をご覧ください。

 

傍らにある 「後生車」 は、現世において犯した もろもろの悪事を、この車を回しながらPhoto_7 懺悔して、後世の善処を願うのだそうです。

日溜まりの冬芽きらめく臥龍梅

(ひだまりのふゆめきらめくがりゅうばい)

秋惜しむ逢いたき人に羅漢さま

(あきおしむあいたきひとにらかんさま)

綿虫や羅漢の間々をさ迷へり

           (わたむしやらかんのままをさまよえり)

     律風や琵琶掻き鳴らす羅漢僧

     (りちかぜやびわかきならすらかんそう)

     石蕗あかり経本を説く羅漢さま

     (つわあかりきょうほんをとくらかんさま)

     落ち葉しきりに褥となりて羅漢衆

     (おちばしきりにしとねとなりてらかんしゅう)

     百舌鳥猛る五百羅漢の皆黙す

     (もずたけるごひゃくらかんのみなもだす)

     秋の浪羅漢となりて見遥かす

     (あきのなみらかんとなりてみはるかす)

     逝く秋の風を聞きをり羅漢衆

     (ゆくあきのかぜをききおりらかんしゅう)

     心寂し鎮もる羅漢や沖ツ風

     (うらさびししずもるらかんやおきつかぜ)

     露けしや後生車の軋む音

     (つゆけしやごしょうぐるまのきしむおと)

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コメント

ぽちさん
私も、2度程、清見寺の五百羅漢像を訪ねたことがあります。
一歩、その場所に踏み入れると、何とも言えない静寂があり、
別の世界に行ったような気分になりますね。
誰が、彫ったか分かりませんが、様々な表情、姿勢、形の
羅漢さんは圧巻ですよね。自分に似ている羅漢さんが、
ひとつはあると、聞いておりましたが、それは見つけられず、
亡き父に良く似た羅漢さんを見つけた事を、思い出しました。
我が家からは車で走れば、20分程の近さです。
ホント、また行って、今度は自分に似た羅漢さんを探したいです。
それにしても、ぽちさんの俳句、いつも感心しています。
私も、やってみようかな~(^.^) 昔、川柳は、どこかに出かけると
たま~に作った事がありますが、何でも奥が深いです。
それでは、また。みずでした。

投稿: みず | 2009年11月22日 (日) 10時29分

♪ みずさん
 五百羅漢さまのおわす場所は、四季折々
それぞれの風情があって、いつ訪ねてもその静寂が
私の気持ちを落ち着かせてくれます。

 今回は動画初心の私が、勝手に結界に踏み込んで
しまい、羅漢さまに叱られはしないか? と謝りながら
シャッターを押し続けました。

 早速のご訪問ありがとうございました。
出まかせの拙句を楽しんでいる dog であります。
お笑いください。

投稿: みずさまへ ぽちより | 2009年11月22日 (日) 11時14分

ぽちさん
清見寺は立派なお寺ですね。
特に梅や桜の咲く時期は大勢の人たちで賑わいます。
私も五百羅漢には圧倒されました。
心が洗われるようでした。

前回のぽちさんの投稿の「秘在寺」を訪ねてみました。
目の前には安倍川が流れ、後は賎機山に抱かれ、ロケーションも素晴らしい所でした。
何よりも村全体から優しさが感じられました。
我の強い自分がお寺を訪ねてみたくなったということはやっぱり年を重ねたということかしら...(*゚ー゚*)

投稿: ひろ | 2009年11月22日 (日) 14時01分

♪ ひろさん
郷島の「秘在寺」の歴史は古く、450年前に
遡るそうです。 当時から寺子屋で村人の
教養を高めた 由緒ある寺なのですね。
 茶畑のあちこちに俳人や村人の句碑が多く
見られた事もカルチャーショックのdogでした。

 高台から望む安倍川の蛇行する流れが
秋の日をキラキラと輝かせた光景も 
なかなかの見どころでした。

 今回の 「清見寺の五百羅漢さん」も
石蕗の黄色い花明かりと、百舌鳥の鳴き声、
風が吹く度に葉の擦れ合う音だけの世界でした。

投稿: ひろさまへ ぽちより | 2009年11月22日 (日) 14時33分

動画って言うと動いているものを映すという思い込みがありましたが、動かないものを自分が動いて映すという試み!さすがぽちさんだなと思いました。

自分が歩いているようで不思議な感覚を覚えました。

投稿: ゆーこりん | 2009年11月22日 (日) 19時32分

♪ ゆーこりんさま
動画初心者は、何か動くものを懸命に
追います。 五百羅漢さまは黙して動かず。
山の斜面の足場を気にしながらの動画撮影でしたので、
ブレていますねぇ! 
 お一人お一人をもっと丁寧に、、、ブレに気を付けたりの
反省点ばかりの dog であります。 

 (五百羅漢さま お邪魔しました)  

投稿: ゆーこりんさまへ ぽちより | 2009年11月23日 (月) 10時09分

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