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頑張らなくてもいいのよ!

 Uさんとは今から48年前、たった一年間だけご一緒だった職場の同僚でした。

彼女は私より一回りも若く、チャキチャキの女の子、アイドルのような存在で職場の花でした。

 数年前 母の手を引いての散歩の途中、何十年振りに Uさんにばったり出会った時のこと、彼女は職場こそ変わったものの、まだまだ キャリアウーマンそのものでした。 数分の立ち話で、「母ひとり、子ひとりの嫁かず後家なのよ! ワッハッハァ!」と快濶そうにペダルを踏んで立ち去りました。

 あれから五年経った先日の夜更け、思いがけない Uさんから電話がありました。  「わたし、もう疲れちゃった!」 脳梗塞で倒れた母親の介護で、別人かと思われる沈み込んだ口調で 切々と訴え、独りでこの先どうしたらいいのか? と云うのです。

 あの快活に笑って立ち去った直後から、母親の介護が始まり、一切のお世話を独りでされていると云う事でした。 早くに父親を亡くされ、殊のほか母親思いの Uさんは、食事の世話から お下の世話まで 娘として当然の事だと誇らしげに話しはするものの 「先の見えないこんな状態が 一体いつまで続くのでしょうか? わたしもう疲れちゃった!」 と涙声です。

     泣くための友の電話や夜半の虫

     (なくためのとものでんわやよわのむし)

     介護地獄を泣かれ母の忌九月かな

     (かいごじごくをなかれははのきくがつかな) 

 何事もまじめ一徹で、他人には任せられない Uさんの切羽詰まった訴えです。

思えば 私も数年前 Uさんのような先の見えないつらい介護で、心身ともに どうにもならない処まで追い込まれた事がありました。

 自分がダメになれば すべてが不可能になってしまいます。

私の体験から、頑張れるところまで頑張ったら、介護地獄から抜け出す手段として、後は社会の介護制度を上手に利用させていただきながら、いわゆる手抜きの介護、頑張らない介護の提案を Uさんに話すほかは慰めようはありませんでした。

 介護制度は、介護を受ける人の為は基より、介護する人の為にもある有り難い制度なのです。

 当時、気乗りのしない母をなだめて、お迎えのディサービスの車に乗せ 「いってらっしゃーい!」 と作り笑顔で手を振って見送った私は、いそいそと小さな旅で気分転換を試みたり、趣味にいそしんだりして 吾が身を気遣いました。

母亡き後の独りの余生を 如何に過ごすかも大きな課題でした。

 そんなさ中に パソコン教室の門戸を叩いた事も、今となってみれば良い決断だったと思います。

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  こんな重く切ない話題の時になんですが、、、 このたび 年寄りの冷や水ですが、You Tube へ動画のアップロード デビューしました。

私達の街の憩いの場のひとつ、常磐公園の夜景 「水と光と音の共演」 です。 照明に合わせて大小の噴水がリズミカルに踊ります。

夜のスペシャルショー  

  4-9月19・20・21時  10-3月 18・19・20時

大きな地図で見る

 どうぞごゆっくりお楽しみください。

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コメント

ぽちさん 動画デビューおめでとうございます。
なんでもやってしまうぽちさんは本当にすごい方です。
常盤公園の噴水は実際には見たことがないのその迫力にびっくりしました。よく撮れていますね。
介護問題は語る方も聞く方も切ないですよね。
私も20代で義父を、30代で義母を、40代で実父、を50代で実母の介護でした。
義父母の時は介護支援が全くない時で、嫁という立場、また子育てをしながらだったので辛かったですね。
今は介護する方も体力が衰えてくる年齢の方が大半なので大変さは想像以上ですよね。
私の場合は全く特殊でした。
若い時は大変でしたが今はのんびり山歩きができることの幸せを感じています。

投稿: ひろ | 2009年9月28日 (月) 09時41分

ぽちさん
動画デビュー、凄い凄い!まず、ぽちさんの向上心に感激です。とっても綺麗でじっと、見入ってしまいました。結婚して静岡を離れたので、滅多に常盤公園付近には、近頃行った事がありません。アッそうそう、数年前この付近の、クリスマスのライトアップを見たことがあります。このあたりはとても整備されてますね。
また、行って見たいです。
さて、介護の問題ですが、みんな避けて通れないですよね。夫のほうの両親は早く亡くなっていて、その経験がありませんでした。実の両親の方は、どんなに元気な人でも、誰もが通る道だと痛感させられました。介護支援が始まって、それに支えられたことや、姉達の陰に隠れ、私はあまり苦労なしに過ぎてきてしまいました。だから、今その最中にいる方々に何の助言も出来ません。実際に経験されたぽちさんの仰っていることは、とても重みがあり、心に響きました。ぽちさんのところに電話をかけてきたUさんの気持ち、本当に良く分かります。毎日が、何事もなく過ぎていくことが、いかに幸せなことか、思い知らされますね。

投稿: みず | 2009年9月28日 (月) 10時39分

♪ ひろさん
今回はほとんどの方が、避けては通れない
重い事を書いてしまいましたが、経験してみて
決して家族だけで悩まないこと、まして
独りのみの介護は、絶対に不可能なことです。

 介護する側が倒れた時ほど悲惨なことはありません。
そんな時の為の介護制度ですから、、、

 家族ぐるみでの介護が当り前のアジアの他の国から、
若いヘルパーさんが、大ぜい来日されていらしゃいます。

 もはや、外国の若いヘルパーさんの献身的な
介護に依存しなければならない日本の実情にも
考えさせられます。

 老い先不安を抱えながらも、前向きに人生を
楽しみたいと思っている dog です。

 

投稿: ひろさんへ ぽちより | 2009年9月29日 (火) 12時12分

♪ みずさん
 「水と光と音の共演」 動画をお楽しみいただいて
嬉しい限りです。
 自宅から歩いて20分足らずの常磐公園ですが、
夜景は中々見る事ができませんでした。

 最近デジカメで動画を撮る事が楽しく、先日散歩がてら思い切って行ってきました。 シルバー・ウィーク中で、美しく踊る
噴水の前、家族で楽しむ子供さんの嬉しそうにはしゃぐ
声まで、捕えました。

 こんな美しい夢の世界の事を、市内の方もご存じない方も
多いのです。  懸命にデジカメを構える dog でした。  

投稿: みずさんへ ぽちより | 2009年9月29日 (火) 12時34分

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