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2008年11月

晩秋の八ヶ岳雑木林 ~下~

 八ヶ岳・大泉にある、柳生ファミリーの「八ヶ岳倶楽部」は、大自然の荒れた赤松林だった所を手を加え、訪れる人が散策し易いようにと、驚く数の枕木を再利用しての木道に驚かされます。 30年前廃線となった鉄道の枕木を大量一括購入してのリフォームなのだそうです。

Photo  柳生真吾さんご自慢の、お手製の大きな石で囲んだ野外の炉や、作品展・イベントなどの多目的ステージなどが雑木林の中にお洒落に点在し、中々の風情で収まっているのです。 

屋根を覆う自然に生えた草も今や美しい草紅葉となって、秋らしい風情を醸し出しています。

 晩秋の雑木林に建つステージを背景に枕木の小道をパソコンで描きました。  

枕木の道の辺りにある多目的空間のイベントを行うステージでは、地元の陶芸作家の落ち着いた、素敵な手び練り作品が展示即売され、観光客が品定めに余念がありません。

     落ち葉展転スーラを模せる点描画

     散り尽くし空の明るき樺林

     落ち葉しきり涙腺ゆるむ齢かな

「ゆめいろえのぐ」切っての手法で、画材や水が無くても水彩画が楽しめるなんて、パソコンならではの楽しみ方でしょう。

Photo_2  山野草や、楽しいガーデニング用品の売店にも、秋を彩る 「アロニア・チョークベリー」 「こけもも」 等の、可愛らしい真っ赤な実を付けた植木鉢を求める観光客も目を輝かせております。

     山も粧ひ老ひも華やぐ旅路かな

     照紅葉浮世の憂さを忘れをり

     満点星(どうだん)の真紅に燃ゆる脇街道

          名も知らぬ木の実珠玉や峡の店

Photo_4  「八ヶ岳倶楽部」 への入口には、厳しい冬の暖炉に燃やす薪が充分に準備されている光景も、温暖な地方に棲む私たちの眼には、珍しいものでした。

     

     ガレージに榾満杯の冬支度

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晩秋の八ヶ岳高原雑木林 ~上~

 今年の季節の移ろいは気まぐれで、心地よい愁思を味わうことも無く、いきなり真冬のような急変に戸惑います。

 11月10日 厚手の上着を引っ張り出して、いつもの旅のお仲間に入れていただき、八ヶ岳高原のバス旅行を楽しみました。

 目的地は、テレビや雑誌でご存じ、八ヶ岳・大泉にある俳優の柳生博・真吾さんご一家の美しい雑木林と, レストランでの語らいです。

 急な真冬並みの寒さ到来で、お目当ての紅葉は如何ばかりかと案じましたが、まだ11月も初旬とあって、朝霧高原から、甲府→長坂ICを降りた辺りの木々の紅葉は、温暖な地方に棲む私たちには、溜息が洩れるほどの美しさで、バスの車窓からの左見右見に最後の錦秋を楽しみました。

 特に春、壺状の可愛らしい小花を咲かせる 『満天星(どうだんつつじ)』 の紅葉のなんと美しいこと!  目を見張るばかりです。

     だしぬけの北風(きた)に木の葉の散り急ぐ

     白樺の肌鮮やかに秋寂びぬ

     山峡の風音乾き秋深し

     八峰の匂ひ立つ肌秋気澄む

     木道に色無き風の吹き抜けり

     

11 柳生さんご一家は、荒れ果てた赤松林を、美しい雑木林に変えて多くの人に開放したいと、1989年に 『八ヶ岳倶楽部』 としてオープンされました。 全国から集まってきた若いスタッフの活気ある洒落たレストランやギャラリーは、静かな中にも異国情緒に浸り、ランチのあとのオリジナル 『フルーツティ』 の 

             なんと!美味しかったこと!!

     榾の火を背に語らひのフルーツティ

     果実茶を温め高原のそぞろ寒

Photo 灰皿状の耐熱ガラスの受け皿にローソクを灯して、りんご、オレンジ、いちご、キウイ、メロン,巨峰、レモンなど, 色とりどりのフルーツが入った耐熱ガラスのポットを温めながら、部屋中がフルーティに香ります。  

山峡のレストランで、心も体も温まるひと時でした。

(パソコン水彩でのガラスと湯気の表現は、難しいものですね)

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レンコンのお総菜

 自流の 「いい加減漬け」 を存分に味わい、残っただし昆布を再利用しての、これも自流の 「いい加減お煮〆」 です。

材料・・・ レンコン 300g   干しシイタケ 5~6枚

  だし昆布は 10cmほどと、いい加減漬けの残り

   ゆず果汁・醸造酢・醤油のかけポン酢 30cc

   トレハロース 大匙1杯   一味唐辛子 適宜

 前回のレンコンの豆知識に加えて、干しシイタケ・昆布も、健康への効用は申すに及ばず、これらのトリプル自然食品のあっさり酢味のお総菜です。

わたしは、干しシイタケはビタミンDアップのため、必ず2~3時間天日にあててから使います。

① 干しシイタケは水に戻しふやかします。 この時点で、

② レンコンは皮を剥き、5ミリくらいの厚さのイチョウ切りにし、1cm幅にカットした昆布とかけポン酢、トレハロースをポリ袋に入れよく混ぜ合わせ密封しておきます。

③ 戻したシイタケは軸を取り除き、包丁を出来るだけ寝かせて薄くそぎ切りにします。 味が浸みやすく、軟らかくいただけます。

④ シイタケの戻し汁で、そぎ切りしたシイタケを5~6分ほど煮て、

⑤ 漬け込んでおいたレンコンを、シイタケの鍋に入れ、(この時点で「いい加減漬け」で残った昆布も入れて) 25分ほど中火で煮含めます。

Photo 煮汁がほどんど無くなるほどで、レンコンは丁度よい歯ごたえで、シイタケ、昆布はとろっと軟らかく煮上がります。

一味唐辛子でピリッとアクセントを、、、

トレハロースは、自然食材そのままの味を引き出し、砂糖のような邪魔な甘さはありません。

  鶏肉でも入れれば立派な主菜です。

     無事なものにこだわりレンコン煮〆かな

     酢の香たて歯切れも旨し新レンコン

 失礼ながら、 佐藤春夫の 「秋刀魚の歌」 のパロディーを、、、

       『あわれ  秋風よ  情けあらば  伝えてよ

         媼ありて  今日の夕餉に 

              レンコンをいただき

           佳き余生の思ひに  

               ふけること、、、、、』

     蓮の実の弾けて憂ふことなかれ

     新レンコン穴よりのぞく新政権

Photo_2  なんだかグロテスクな絵ですねェ

パソコンで 「蓮の実」 を描いたつもりです。

 ※  レンコン再認識

 最近ひんぱんにレンコンを使いますが、レンコン特有の糸引きがほとんど無いものに出会います。 新レンコンなのに新鮮さに欠けるのでは? 

検索の結果解明しました。

 レンコンは大別して在来種と明治初期に導入された中国種があって、中国種の姿はふっくら。 掘り出しやすく、病気にも強いので現在は主流となっているようです。 在来種よりも粘り気が少なくシャキッとした歯触りで肉厚、在来種に比べ糸引きはごく僅かです。

 在来種はスラリと細長く、収穫量も少ないので現在はごく一部の地域でしか栽培されていないそうです。 中国種より粘りが強く、切り口から糸を引くのが特徴と云う事が解り納得しました。

         

           

     

    

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れんこん讃歌

 インターネットで 「レンコン」 について検索していたところ、面白い記事を目にしました。  「教えて!」 のサイトで若い主婦の記事です。

『野菜の炒め物を作ったのですが、レンコンが腐っているのかしら? 心配です。状態としましては、3日前にスーパーで買ったのですが、切っている時に多少の糸引きがありましたが、異臭がないのでそのまま 「さっぱり酢味」 に炒めて味見をしたところ、なんとなく清涼感がありました。 とりあえず今のところ腹痛はありませんが、家族には食べさせてはいません。 ご助言下さい!』

イヤハヤ!  驚きました! 

 こんなところにも核家族の歪みがあるのでしょうか。 せっかくレンコンに挑戦し、幾種類もの食材を使いながら、おそらく廃棄処分にしてしまったのでしょう。

    勿体ない!!

 レンコンと云えば私の遠い昔、小学生の頃を思い出しました。

話は65年前にさかのぼり、小学3~4年生の頃のこと、戦争も始まり、どの子も粗末ながらお弁当の時間が待ち遠しく残さず平らげたものでした。 ある日、「お弁当を残さず食べましたか?」 の班長の確認検査があった時のことです。M子ちゃんの、嫌いで食べ残したレンコン ふた切れについての言い訳に、「このレンコン 糸を引いて、饐えて  (すえて・・腐って)  います!」  子供心に頓智の利く子だなァ  と感心した事がありました。 (落語にもありそうな話です)

最近では 「食べ物が饐える」 と云う語彙も死語となりました。

     はちすの芽秘めたる池のかぎろへり

 

この俳句は昭和天皇ご崩御の春、私は人生の悲哀に何もかも泥沼にのめりこんでしまう心境に陥った時期がありました。 そんな時に、きらきらと春の陽ざしに輝く蓮池を詠んだ一句で、こんな泥沼から、芽を出し美しい花を咲かせる蓮に感嘆し、自分自身を取り戻した時に フッと出来た一句です。

 以来私のレンコン礼賛がはじまります。

レンコンは、蓮の地下茎が肥大したもので、栄養豊富な食材です。 輪切りにすると、穴が多数空いている (穴はおおむね奇数) ことから、「先を見通す」 ことに通じ縁起が良いとされ、お正月のお節料理にも用いられます。 子供のころは好んで食べることも無く、むしろ敬遠さえしておりました。

ところが健康管理が叫ばれる近頃では、すぐれたレンコンの栄養価が見直され、前書きのように若い主婦にも興味深く扱われるようになりました。

 ○  見かけによらぬ レンコンの栄養価と効用

Photo  熱に弱いビタミンCですが、でんぷんが多いため相当量のビタミンCが残ります。 カリウムや鉄、銅、亜鉛などのミネラルも多く、野菜には珍しい 「ビタミンB12」 も含み、鉄分の吸収を助けます。 造血ビタミンの 「ビタミンB6」 も含み貧血の予防や肝臓の働きを促進します。 水溶性の食物繊維が豊富と云う事は、お通じを良くし、大腸がんの予防、動脈硬化、高血圧予防効果が期待されます。 レンコンから引く糸の正体は、納豆、オクラなどと同じ 「ムチン」 と云われる胃壁の保護で、潰瘍に効果や免疫力アップにも、、、、、

 前回のブログ 「小蕪のいい加減漬け」 で、残った昆布を利用してのお惣菜は、レンコンが主役です。  次回に譲ります。  今回は図らずもレンコン讃歌に口角泡を飛ばしてしまいました。

    

     レンコンの穴のめでたき七十路かな

    凡庸の生活(たつき)にも良し新レンコン

     

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小蕪の 「いい加減漬け」

 今年8月3日のブログで 「青瓜のいい加減漬け」 の記事を投稿しました。

青瓜は柔らかく食べやすいのですが、白瓜の方が歯ごたえもあり、手に入りやすいので、白瓜もよく使いました。

そもそもこれらの 「いい加減漬け」 は十数年前、トレハロースなるものに初めてお目にかかった時、まず試してみたのが 「小蕪の」 三杯酢漬けの砂糖に変えての試行錯誤からでした。

トレハロースは天然の糖質で、邪魔にならない仄かな甘味に加え、素材の本来のうま味を引き出してくれる隠し味なのです。  そんな訳で例えば、古米を炊く時にトレハロースの効果で風味あるご飯に炊きあがる事もわかりました。

 「小蕪のいい加減漬け」 の材料はシンプルです。

Photo  小蕪・・・ 5個  だし昆布・・・10cm  ゆず果汁+醸造酢+醤油を合わせた「かけポン酢」・・・70cc      トレハロース・・・大匙1杯                  タネを抜いた赤唐辛子・・・1本

 小蕪は皮をむき、縦半分に切り2mmほどの厚さの半月切りにします。

剥いた皮も2cmほどにざく切りにします。 皮・茎・葉は味噌汁の具につかいます。 茎葉にはカルシュウムや、体内で代謝されてビタミンAとなるカロテンも含まれ、アクも少ないので美味しく利用できます。

Cimg0054  最近は剥いた皮も実と一緒に漬けております。 歯ごたえもあり結構美味しいのです。 実は、先日手違いで (認知症が始まったのかしら?) 剥いた皮の一部が混入していたのが怪我の功名で、思いがけなくカリカリと美味しかったのです。

冬場は根菜類が特に美味しく、毛細血管への働きにも良いようです。

話が横道にそれました。  カットした小蕪と、細切りのだし昆布、かけポン酢、トレハロース、小口切りの赤唐辛子をポリ袋に入れ密封します。 冷蔵庫で1~2日で頂けますし、1週間~10日間は美味しさも保ちます。

  もう病みつきです。

     白妙に光るかぶらのまろき肌

     かぶら千枚ならぬ包丁さばきかな

     薄味のならひとなりて蕪漬け

     歯切れよき箸やすめなる蕪漬け

     独り居の明暗たつきの蕪剥く

     小蕪漬けて母在りし日の懐かしき

 3~4日間ほどですっかり平らげてしまう前に、次の仕込みに入ります。

さて!  硬いまヽ残ってしまっただし昆布は、その後どんなお総菜に変身するのでしょうか?        次回をお楽しみに、、、、、

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